HOMERECOMMENDSREVIEWINTERVIEWLINKCOMMUNICATION

Khalil / Tease U Please U

01.We Kicked It
02.On The Road
03.Get That
04.Tease U Please U
05.Are You Ready
06.How Would You Like It
07.Take My Time
08.Where You Are
09.Definition Of A Love
10.Picture This
11.Like This
12.I'll Give All My Love To You
Khalil / Tease U Please U

(総評)

魅惑のバリトンボイスを持つ男Khalilのデビューアルバム!バリトン特有の重みがあるというよりも、その歌い方に特徴があって、独特の泣き節を見事に聞かせてくれるアーティストです。この独特なシャウトや、重みのある歌声がどんどん癖になっていきます。ただのバリトンボイスよりも、感情豊かで密度の濃い歌声なのです。アルバム全体としては、インディーズらしいちょっとチープなアップもありつつも、バラードが中心であり、バラードの時には泣き節を聞かせて、どんどん聞き手を引き込んでいきます!特に4曲目「Tease U Please U」では、じっくりと歌いこむことで、Khalilの濃厚な歌声の良さがよく出ています!そして、7曲目「Take My Time」でみせるギターとのコラボレーションはなかなかのものです。もっとギターが激しくてもよかったけどね。でも、なかなかバラードで、まったりとした歌いっぷりは、末永く聞けそうな素敵なアルバムです。こういうバリトンボイスはなかなか出てこないので、このアルバムのようにアップから、スローまでじっくり歌ってくれるとうれしいですね!
ただ、中盤以降少し濃さが薄れてしまうところと、メロディーなどはいいので、気にならない人は気にならないかもしれないのですが、彼の声に濃さやパワフルさに対して、サウンドの厚みがどうしても薄く感じてしまうのがちょっと残念なところです。あと、もう少しドラマチックな展開をするバラードとかが聞けたら名盤になっていましたね〜!

オススメ:(4),(1),(2),(5),(7),(11)

(曲解説)

01.We Kicked It

ビートが効きながらも、ゆったりとした歌い口が印象的な一曲からKhalilのバリトンボイスは展開していきます。この手の声は声だけでも、十分楽しませてくれますね。もちろん本人もわかっていて、ねっとりと歌い上げてくれます。徐々にノリが良くなっていき、サウンドも厚みを増していきます。存分にその歌声を楽しませてくれるように最後は、吼えまくります!このねっちょりといやらしく歌い上げてくれるシンガーは最近少なくなったので貴重ですね!

02.On The Road

スローなテンポにあわせ暗めなサウンドにのってじっくりと熱唱して歌い上げてくれます!徐々に熱が入っていって、吼えあがる様は見事です!スローテンポな曲調でありながらも、その声質+メロディーラインの良さでぐっと魅力的な歌を披露してくれます。パワフルバリトンをこれでもかと聞かせ衝天させますよ。バリトンの良さをうまく出す実に狙いを定めた一曲ですね!

03.Get That

ちょっとUPPERでFUNKYで力強い雰囲気をかもし出す、コーラスとの掛け合いとストリングスの躍動感溢れるメロディーがいい感じに盛り上げます。ピアノを主体としつつもHIPHOPなサウンドの使い方が、Khalilのパワフルなサウンドと合わさって、いい感じに盛り上げてくれます。もう少し転調とかあると面白かったかな。

04.Tease U Please U

タイトル曲は、この底力がある歌声でしっとりと歌い上げてくれる一曲!もう鷲づかみにされますよ!タイトル曲でしっかりと聞き手の心をつかんでくれます。やっぱりバリトンボイスはこういうストレートなバラードでこそ活きていきます!もう彼の歌声の虜になるしかありません!畳み掛けるように、泣き崩れるかのごとくシャウトをどんどん深く深く見せてくれる姿に、心揺さぶられてしまいます。

05.Are You Ready

切なげなウワモノの上をゆったりとじっとりと歌いこんでいくKhalil・・・うーん、しっくりきますね〜。こういう切なげな歌を歌わせるとちょっと枯れ気味な彼の声が活きていきます。それにしてもシャウトが絶妙なんですよね〜搾り出すような心からのフェイクとシャウトにぐいぐい引っ張られてしまいます。この曲ではファルセットシャウトも聞けちゃったりとサウンドがシンプルで淡い感じなので、彼の歌声の勢いがよく感じられます。

06.How Would You Like It

Upperなサウンドにのって、ダンサブルに歌いこなすこともできることを証明してくれています。思わず体を動かしてしまうような、軽めのUPです。メロディーとかは軽めなんですが、Khalilがシャウトすると一気に濃いものへと変わってしまうのも面白いですね。声の持つ存在感っていうものを感じさせてくれます。

07.Take My Time

最初のファルセットでのフェイクにとにかくやられましょう〜。そこからじっとりと歌い上げていくKhalilの歌声に合わせて聞き手もゾクゾクと迫力に圧倒されていきます。ただただゆったりと、急ぐことなく自身たっぷりに歌われるんですからたまりませんね〜。エロさももった、まさにNice'n Slowと歌う歌詞の通りな一曲です。ギターがバックでなるのが、なんともかっこいいんですよねー。渋い!

08.Where You Are

聞きやすいメロディーラインを柔らかく歌いあげていき、濃いこのアルバムの中でもわりとさらっと流せて聞ける一曲で、ちょっと落ち着いて聞くことができます。まあ、ずっと泣き節で歌われるのも疲れちゃいますから、ちょうど良い具合に、入っている一曲だと思います。もちろん最後はシャウトしちゃうんですが。まっさに歌バカっていう感じですね。

09.Definition Of A Love

今までのちょっとFUNKYで重い感じの楽曲から、ピアノを主体とした美しいサウンドで、しっとりと聞かせてくれます。こういう曲調になるとまた違った魅力が見えて面白いですね。

10.Picture This

なんとも黒くてFUNKYなサウンドでじっとりと聞かせてくれます。同じフレーズを繰り返しつつ、フェイクを織り交ぜ、徐々にシャウトを加えていきます。もう少しメロディーがある楽曲だとおもしろかったかなーと。

11.Like This

このアルバムの中でももっとも重厚で迫力のある歌声が聴けます。どこか影がある雰囲気で、それをさらにじっとりと哀しげに歌うKhalilの歌いっぷりが見事ですね〜。なかなかここまで雰囲気出して歌えないですよ。最後は微妙にメロをずらしつつ太いシャウトの嵐が吹き荒れます。

12.I'll Give All My Love To You

最後は、締めを飾るに相応しい壮大な雰囲気をもった正統派バラードで締めてくれます。案外こういう感じも似合っていて、泣き節以外でも、しっとりと力強く歌えるんだなと改めて気がつかせてくれます。

(Producer)

Chip:(1)
E.Griffin:(2),(4),(6)
Tone Clutch:(3),(8)
Avalon:(5)
Marcie:(9),(10)
R.Warren:(7)
B.Dortch:(11)
R.Murray:(12)
(Co-produce)
K.Alexander:(2),(3),(4),(6),(8),(9),(10),(11)(これがKhalilだと思います)
H.Abdul-Malik:(5),(7),(12)

(LINK)

OFFICIAL
☆☆☆☆☆

△TOP