LV & Prodeje / PlayGround

(概説)

あの素晴らしい傑作『How Long』を残したSOULSINGER、LVの久々の新譜は、遊び心溢れる1枚。LVは西海岸を代表するのSingerであり、西海岸のHIPHOPとの繋がりも強く、そういう土臭いウェッサイ風味の歌を歌わせたら一番であろう。今回は、同じく西海岸出身の伝説的グループSouth Central CartelのフロントマンであるProdejeと組んでインディーズから発売された実験的な一枚です！いかにもという感じの西海岸のメロウで土臭いサウンドが展開されています。
LVの歌声はSOULであるだけでなく、HIPHOPとの相性もいいパワフルさも備えている数少ないアーティストです。それに、Prodejeの裏声をつかうRapが入ってきて、サウンドも様々なものがあり、LVのボーカルをいい感じに引き立てています。特徴のあるサビをLVが歌い、そのほかをProdejeがRapするというスタイルで進んでいくのですが、LVの歌声が入ると一気にSOULFULで温かみのある曲へと生まれ変わります。サウンドは、モロ西海岸(ウエッサイ)なものが多く、本来のLVのSOULFULさを引き出す曲というのは少ないのですが、その中でもLVは、十分に自分の味を出し切っていますし、気楽に作っている感じが伝わってきて楽しい気分になります。
どの曲もこういうメジャーアーティストのお遊び的なインディーズ作品にしては、すこぶるどの曲も水準が高いのが特徴で、安心して体を音楽に預けられます！特にGangsta Paradiseを思わせるCoolioとの一曲は、あまりの土臭さと渋さに痺れます。
ただ、ジャケは紙ジャケ1枚というなんともお粗末なもので、CDにPrintされているのも、金かかってないなーと思わせます。
そのほか数々の隠れた名曲がひしめく、好盤です。是非メジャーの押し付けがましさに、飽きたら、こういうアーティストが気ままに作った感じの音楽って言うのも楽しいですよ。カマＤ的には、LVがArtistとしてちゃんと作品を残してくれたことがなんとも嬉しいです。

(曲解説)

01.Int The Mood featuring Coolio

Coolioがいるとは感じさせないほど、LVの色が濃く出たSOULな雰囲気曲。LVの最初のららら〜という印象的なファルセットと、CoolioのRapがいい具合に混ざります。徐々に力強さとSOUL臭さを増していくLVのVocal！それでいてバックトラックが非常にマッタリしていて気持ちがいい〜。LVの語り風な歌い口と、マッタリとしたSmoothな歌い方が重なったときの気持ちよさと絶妙さがたまりません。

02.Hit It In My Chucks

1曲目よりもHIPHOP色をかなり前面に押し出した一曲で、ProdejeのRapが堪能できます。LVはサビで登場するのですが、こういう感じがいかにもGangsta Paradiseを思い起こして、思わず笑顔になってしまいます。HIPHOPのアーティストと絡んだときと、自身で歌うときでちゃんと使い分けているのが素晴らしいと思います。そして、さらにLVのVocalは、Gangsta Paradiseの頃より確実にSOULさを増しており、その声がするだけで、空気をSOUL一色にしてくれます。

03.Hot 2 Def

アラビアンなサウンドが不思議な雰囲気を醸し出している印象深い曲で、サウンドの雰囲気がMissyとかに近い感じです。その上を舐めるようにLVの歌声が滑っていきます。ノリもよくて、軽快に踊れる楽しめる一曲です。

04.Panties&Bras

なんとも、パンティー&ブラジャーですからね、なんともストレートなタイトルだなーと思うんですが、これが地味にカッコいい。くぅ〜こんなふざけたタイトルなのに、カッコいいのがなんともお遊びなアルバムだなと思うんですが・・・LVの歌声が今まで一番SOULFULに響き、曲の雰囲気もギターのサウンドを中心とし暗めで抑えられており、「How Long」の雰囲気がバリバリしてくる好楽曲！オススメ〜。終わり方も痺れます。

05.Movin'

いきなりHIPHOP色が強くRapで始まり、LVもファルセットをうまく使ってカッコよく盛り上げています。いやーこのウエッサイな雰囲気がなんともこのアルバムを象徴しています。最後のシャウトが聞けてなんか嬉しかったです。

06.Playa Round Da World

LVが最高にSOULFULでSweetな歌声を聞かせてくれる一曲。サビでのマッタリ具合が彼本来の味を出していて、思わず「ん〜〜〜いい！」と悶絶してしまいます。

07.We Gonna Ride

モロウエッサイなバウンスビートのUP曲。Rapと歌のバランスが最高に良くて、歌の上にかぶせるようにRapするのがカッコいいです。サビでのインパクトも強烈で印象に残る曲です。このアルバムを代表する一曲でしょう。一緒にRide〜と叫びたくなるような、一番カッコいい一曲です。

08.The Yard

ダークな雰囲気がする曲で、その暗いサウンドの中、LVの温かみのある歌声が引き立っています。

09.Bubble Witcha

マッタリした感じと、UPなサウンドを融合させたような曲。サウンド的にはUPな雰囲気があるんですが、LVの歌い方はあくまでゆったりとどっしりとした感じで、一つのスタイルを確立している彼らしいVocalを聞かせてくれます。いやーマッタリネットリで、様々な切り口をもつLVの歌声のまた一面が堪能できる一曲です。ProdejeのRapもいい感じに曲にアクセントを与えています。

10.Lap Dance

LVでのシャウトっぷりが堪能できる一曲で、なかなか楽しめます。

11.Wake Me Up

ピアノのサウンドが響く中ProdejeのRapがゆったりと進行していき、LVの歌声がさらにマッタリ具合は増してくれます。ただ、曲としてのメリハリや、盛り上がりには欠ける一曲。

12.Born II Roll

ギターのサウンドの中、軽快に盛り上がっていきます。LVも、FUNKYで重圧な歌声と、ファルセットをうまく歌いこなして、かなり引き込まれます。LVはファルセットで歌うと一気に場の雰囲気を変えれますね。サビでのLVのFUNKYな歌いっぷりが見事な好楽曲です。

13.LP

なんかマイケルジャクソンのような軽快なサウンドの中、「Holla、Holla、Holla」という高音の楽しげなサビでの歌声が響きます。この曲はあまりLVはあくまで裏方で、ProdejeのRapが際立っています。でも、サビではやっぱりおいしいところはやっぱりLVが持っていきます。(たぶん、タイトルが下と間違っているとお思いでしょうが、ジャケには、こう書いてあるのです。たぶん、ジャケ者の間違いだと思います)

14.Holla

こちらがたぶん、LPですね・・・ちょっとまったりしすぎててつまらないかなー。

15.In The Neighborhood

ボーナストラックです。1曲目のRapがないバーションみたいです。LVの歌声ははいってますね。本当にマッタリしまくりです・・・LVの歌声の素晴らしさを改めて感じることができます。

16.In The Hood(raw)

これは、本当にVocalないインストです。

17.不明

なんだこれ？ジャケのどこにも書いてないぞ！ということで、曲名がわかりません。けどちゃんと曲が入ってます。なんか、1曲目に雰囲気は似ているのですが、ちょっと違う・・・なんかマッタリとした一曲です。LVのシャウトが堪能できますよ。最後のシャウトは、必聴ですよ！かっこええ〜。

18.不明

いきなりカッコよくバウンスビートな曲が展開していきます！かなり踊れますよ。LVも曲の雰囲気を盛り立てるようにFUNKな歌声でファルセットを交えつつカッコよく歌っていきます。古いSOULっぽい歌も歌えるし、こういう雰囲気のFUNKっぽいHIPHOP色の強い曲も歌えるし、彼の才能は素晴らしいです。

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