HOMERECOMMENDSREVIEWINTERVIEWLINKCOMMUNICATION

JUST THE TWO OF US

それは、この世で一番素敵な歌・・・

Just The Two Of Us - Grover Washington, Jr. And Bill Withers MacDonald/S/W

出会い

そう、この『just the two of us』は、今まで聞いた中で、一番衝撃を受けた歌です。そう、最初この歌を聞いたのは、久保田利伸がアルバム「KUBOJAH」で歌ったのを聞いたのが始めです。そのころは、いい歌だな〜と思いつつ、久保田って英語で作詞できるんだぁ〜と、感心していました。この曲はデュエット曲なんだろうなぁ〜と思っていました(Caron Willarと久保田のデュエット曲だったので・・・)。そして、聞き込むうちに本格的にこの歌にはまって行き、いつしか抜け出せなくなっていました。英語の歌詞を全て覚え、そして、歌詞の意味を全て訳して、そして、全てを歌えるように頑張っていました。そして、いつか、ラジオを聞いていると、今度は、い今じゃ大俳優のWill Smithが同じ旋律でRAPしてるじゃないですか!???どういうことだ?そのとき初めてこれはカバー曲だと知るんですね。最初は久保田の曲をカバーしたのかとも思いましたが、そんなわけはない・・・これは元々ある古い歌なんだ!

 そこから、僕のCDを調べたりするのですが、そこは、高校生・・・よくわからないのです・・・

 そこへ、ラジオから・・・ふと。『原曲が・・・作曲はだれとだれで、歌は、ビ・・・?で、「Just the two of us」です!』そうすると、ラジオから、久保田のよりも澄んでいて、そして力強い声に打たれてしまいました・・・でも結局それ以降耳にすることなく月日は過ぎていくのです。結局誰が歌っているのか?誰の曲なのか・・・そこで、もう一度久保田の『JUST THE TWO OF US』を見てみると・・・作曲者MACDONALDという隣に、Grover Washington, Jrという名前を見つけることになる。そうこの名前どこかで見たことがあったんです!最初のRalph MacDonaldと言う人は作曲数が半端じゃないためとても調べることは不可能だったのですが、もう一人、Grover Washington. Jrはきいたことがある・・・そうすると、父親のもってるJAZZのテープの中にこの名前があったのです。

 久保田はR&B、Will SmithはRAPなので、まさか、JAZZアーティストがこの曲を作っているとは、思うわけもありません。おお〜、手がかりが!と思っていると、父の持っているこの人のテープには、入ってないのです(後日この人のLPでも入っている「WineLight」などがあることを知る・・・)。このあたりから、今の僕を形成しているJAZZ+R&B+SOUL+HIPHOPという幅の広いジャンルが好きになる根底があるのですが・・・この歌は僕の好きな音楽の方向性を強烈に決定した歌なんです。

 しかし、ここでつまってしまう。この頃のCDSHOPで検索の仕方がよく分からなかったので、SONG TITLEだけでは、全然探せないのです。ましてや、アルバムの中の曲は手に取らなければ、わからない。そして、僕も今ほど、音楽好きではなかったため、そこであきらめてしまう・・・そして、大学時代に入り、あるラジオでこの歌が流れている・・・もう聞き逃さないぞと思っていると、歌い手の名前を言ってくれる。「BILL WITHERS」!そう!これがこの歌との出会いを生んでくれたのです。BILL WITHERSのベスト盤にこの曲が入っていることを知ります。そこで、すぐさま買ってきたのが、Bill Withersの「Lean On Me」だったのです。もう、はまりましたね。この綺麗で華麗な旋律とBILLの濃圧な歌のバランスがあまりにも見事すぎて、もう、この歌さえ聞ければ、いいわ〜と思いました。じつは、これにたどり着くまでに、5年以上をかけています。それぐらい思い入れの強い曲です。こうして僕は、この曲に出会ったのです。

曲の紹介

この曲自体は、まず、最初のキーボード?電子ピアノ?の旋律が綺麗です。もう、この出だしを聞いてたまらないという人は多いでしょう・・・本当にこの旋律を聞くと、体がピク!っと反応してしまうのです・・・それぐらい印象的な綺麗で素敵な旋律です。そして、BILLがちょっとゆっくり目に歌うメロディーラインもこれ以上ない切なさを聞く人に与えます。その後ろで流れるピアノの音もすごい素敵です。この音にあわせてからだが揺らぐのを止めることはできません。そして、力強くサビを歌い上げるBILLの声がすばらしく聞き惚れてしまうのです。女性のコーラス隊との相性も抜群です。そして、ここで入ってくるGrover Washington Jr.の吹くサックスがもう、素晴らしすぎる!そして、また、ピアノ旋律が始まり、また酔いしれてしまう。ここでさらに、古典楽器の打楽器が使われています(カウベルかな?)。これも効果的にこの曲を盛り上げます。女性コーラスも本当に押さえ気味で非常にいい感じです。最後はBILLの力強い歌があり、ここで、サックスの独奏が入るのですが、これが、渋すぎ。もう大好きです。これで終わっていくのですが。すべての音と歌に無駄が存在しません。全ての楽器と声が効果的にそれぞれを高めあっているという印象を与えてくれます。Grover Washington Jr.のサックスのすばらしさとBill Withersの暖かい声が全てですね。

Grover Version とBill Version

さてさて、なんのことですか?という感じでしょうが、この歌を収録しているアルバムは、Grover Washington Jrの「WineLight」などのアルバムと、Bill Withersの「Lean On Me」などがあります。どうしてかといえば、この歌のメインとなるサックスと、ボーカルをしているのがこの2人だからです!
サックスをGrover Washington Jrが、歌をBill Withersが担当しています!主な作曲と作詞を担当している方は、全然べつの人たちです。そして、Grover Washington Jr.とBill Withersの2人は、それぞれのLPで、この曲を収録しています。実は、あまり知られていないのですが、二つのバージョンが存在します。途中のコーラスや、ピアノ旋律が非常に長いバージョンと短いバージョン・・・長いバージョンでは、若干打楽器の音も違うのです。それでは、どちらがどちらのバージョンなのか・・・この違いは、2人のジャンルの違いに起因します。つまり、JAZZアーティストであるGrover Washington Jr.は、自分の作ったのは、音であるから、そこを聞かせたいという理由と、むろんJAZZでは、10分とかそういう曲は当たり前のように存在し、長くてもJAZZを聞く人は文句もいわないのです。むしろ楽器の音をどんどん楽しもうとします。だから、彼のバージョンは、ほとんどが長いバージョンです!そして、この長いバージョンが本来のバージョンであったと考えられるのです!そして、BILLはもちろん有名な SOUL SINGER です。アメリカの至宝といわれるぐらい素晴らしい声を持ったアーティストであり、今で言う売れ筋のアーティストであり、売る対象が一般の方々ですから、一般の歌の長さであるほうがいいため、多分短いバージョンになっているものと思われます。
ここで、単に歌を切ったのでは?と思う人もいるでしょう・・・でも完全に違うところがあるのです。途中の打楽器の音が完璧に違うのです。この頃(1970年代)の録音技術では、最初から取り直すしかないので、やはり別バージョンを取っていたことになります。まあ、いくつかのバージョンをレコーディングすることは常套手段であり、たまたま2ついいバージョンが取れただけだろうと考えることもできますが。ぼくは、やはり買う人たちの問題でこのような2つのバージョンができたのではないかなと思っています。長いバージョンはGW.Jr.の「Winelight」に、短いバージョンはBillのBest「Lean On Me」に収録されています。
そして、個人的には、Billのバージョンの方が打楽器も含めて、全ての楽器の音とコーラスがうまくBillの声に絡んでいて、すばらしいと思います。でも、GW.Jrの方は、もっと打楽器の音がさわやかな感じで、これはこれで、十分にすばらしいです。

カバー曲と原曲

彼らの曲はとても多くカバーやサンプリングされています、下を見てください。そのほとんどがカバー曲です。本人達も入っていますし、オムニバスアルバムで本人達が収録されている場合もあります。ですが、この曲は膨大なカバー曲が存在するのです。しかもJAZZアーティストと、SOULアーティストの合作なので、カバーする側のアーティストの音楽の範囲が広いのです。JAZZもいれば、R&Bもいれば、HIPHOPもいるのです。
それぞれの代表を上げれば、JAZZでは、ピアノ旋律をカバーしているRebirth Brass Bandや、Lambeth Community Youth Orchesもいますし、R&B系列では、日本では久保田利伸、Angelo & VeronicaやKelly/Sandersなど、様々な人がライブも含めればカバーを山のようにしているはずです。あとは、HIPHOPでは、サンプリング音源として使われることが多いですし、さらに、Will Smithが有名なRAPでのカバーをしていますし、映画「Austin Powers」のサントラでDr. EvilがWILLの歌をリミックスしています。
そして、最近カバーしている曲を聞いたのですが、ご存知ないですか?

歌詞

I see the crystal raindrops fall
And the beauty of it all
Is when the sun comes shining through
To make those rainbows in my mind
when I think of you sometimes
And I want to spend some time with you
*Just the two of us
We can make it if we try
Just the two of us, just the two of us
Just the two of us
Building (new) (big) castles in the sky
Just the two of us, you and I

We look for love no time for tears
Wasted waters all that is
And it don't make flowers grow
Good things might come to those who wait
Not to those who wait too late
We got to go for all we know

(* Repeat)

**Just the two of us
We can make it just the two of us
Just the two of us
We can make it just the two of us

(** Repeat)

Ihear the crystal raindrops fall
On the window down the hall
And it becomes the morning dew
Darling when the morning comes
And I see the morning sun
I want to be the one with you

(*Repeat)

Just the two of us
Yeah just the two of us
Just the two of us,
Better get if together baby
Just the two of us,
Just the two of us

(** Repeat)

(Lyric transcribed by Stanley)
やさしく輝きながら歌いかけるRaindrops
雨が上がれば太陽の光に照らされ
ひとつひとつが妖精に変わる
あなたを想い
そしてあなたに会いたいと思う時
私の心の中にはいつも鮮やかな虹がかかるの
*ああ ふたりきり
あなたとなら 何でも叶いそう
そう ふたりきり
空にお城を築きましょう
あなたと私 ふたりきり

ぼくらの愛に必要な水は
涙じゃなくて
その愛の花を育てる水さ
待っていれば きっといいことが起こる
でも 待ちすぎちゃいけない
もしかしたら 今がそのタイミングなのかも

*Repeat

キラキラの雨音が窓をつたう
そして朝露に変わっていく
愛する人よ 朝だ 陽が登った
太陽の愛に包まれて愛し合おう

ああ ふたりきり
あなたとなら 何でも叶いそう
そう ふたりきり
空高く空高くそびえるお城はふたりのもの
あなたと私 ふたりのもの

translated by Toshi Kubota

なにより、この曲はアメリカでもっとも愛されたSOUL SINGER BILL WITHERSの代表曲の一つとして、歴史に名前を刻んでいます・・・本当の名曲を皆さんも聞いてください!本当に素晴らしい曲です!

カバーサンプリング曲一覧

Popular Artist
アルバム
Angelo & Veronica / Change
Big Mountain / One Love
Billboard Top Contemporary Jazz Vocals / Various / Billboard Top Contemporary Jazz
Abraham/Yosuke Inoue Burton Quartet (Ft Drifting Inward)
Willy Chirino / Oro Salsero
Stephane Grappelli/Toots Thielemans / Bringing It Together
Jacobs & Van Dijk / Play Beatles & Love Songs
Kelly/Sanders / Ed Kelly & Pharoah Sanders
Lambeth Community Youth Orches / Steel Drums Party
Rebirth Brass Band / Main Event Live At The Maple L
Axelle Red / Parce Que C'est Toi
Rpm / As One
Will Smith / Big Willie Style
Thin Lizzy/Phil Lynott / Boys Are Back In Town (Ltd Ed)
Grover Washington Jr. / Winelight
Bill Withers / Lean On Me-Best Of Bill Wither
Austin Powers (Soundtrack) Austin Powers:The Spy Who Shagged Me (Soundtrack)-Vol. 1

△TOP