Amber Mark – Pretty Idea:多彩なジャンルを超えて届く現代R&B

ジャンルの枠にとらわれず、感情を音で描くAmber Mark。ニューヨーク出身のシンガーソングライターでありプロデューサーでもある彼女は、R&Bをベースに、ソウル、ラテン、エレクトロなど多彩なジャンルを自在に行き来するスタイルで注目を集めてきた。心に寄り添うような歌声と、自己探求や愛、再生といったテーマを繊細かつ力強く描くリリックが魅力のアーティスト。
そんな彼女の最新アルバム『Pretty Idea』は、感情の旅を音で綴ったような作品。ジャンルを超えたサウンドと、曲ごとに異なるムードが織りなすこのアルバムをレビュー。
『Pretty Idea』の中でもひときわ強い存在感を放つのが「By The End of The Night」。イントロから80年代を彷彿させるような煌びやかなシンセと軽快なビートが、まるでディスコポップを現代にアップデートし、聴く者を一気に引き込まれる。
サビに向かってコードがふわりと浮遊し、思わず身体が揺れてしまうような高揚感を生み出す。どこか懐かしいのに新しい、そんな感覚が心地よく、何度でもリピートしたくなる。
歌詞はロマンチックでAmber Markのボーカルは、甘さと力強さを絶妙に行き来しながら、恋に落ちる瞬間のきらめきと期待感を見事に表現している。アルバムの中でも最もポップで開放的なこの曲は、感情の旅を描く『Pretty Idea』の中で、ひときわ明るく輝く存在である。

そして、”Ooo”も、また趣が違う軽快なビートと浮遊感のあるAmber Markの歌声が心地よい一曲。
”Sweet Serotonin”は、様々なサウンドを取り入れるAmber Markらしい感情が静かに揺れる時間帯を切り取ったような一曲。不安や孤独の中で求めてしまう“甘い救い”のようなものを歌っていて、サウンドは柔らかなギターと、漂うようなシンセが印象的。ビートは控えめでAmberのボーカルも、ささやくようなトーンでそっと歌っている。メロディーはシンプルだけど、言葉の間に漂う“余白”が美しい。
”Too Much”では、Aricia KeysとUsherのMy Booを引用して印象的な一曲になっています。メロディーやフレーズをさりげなく取り入れていて、サンプリング的になりすぎないお洒落なAmber Markらしい洗練されたY2K R&Bサウンドの空気感を現在に表現している。
Anderson PaakをFeatした”Don’t Remind Me”はヴィンテージなソウルの香りをアルバムに吹き込んでくれるインパクトがある一曲だ!70年代ソウルやファンクのエッセンスを多分に感じるキラキラした感じもする楽曲になっている。ファンキーなギターがかっこよくて生音のドラムやホーンなどいかにもAnderson Paakが好きな雰囲気だ。
この曲の中でも一番好きな一曲Let Me Love You。どこか80年代を彷彿とさせるサウンドでマドンナの初期作品を思わせるようなシンセサウンドを聞かせてくれる。Amberの歌い方もセンチメンタルでロマンティックなムードをまとっていて、現在のR&Bとなつかしさが溶け合い届くラブソング。MVではAmberが踊る姿や鏡に映る自分と向き合ったり、自己愛や他者との愛の間で揺れる心を歌っていて、夜にそっと聞きたくなるような一曲だ。

”Different Plaes”では、繰り返されるループがどこか内省的で聞くたびに心に染み込んでいくような一曲だ。The Best of Youではアコギ一本でアコースティックに聞かせてくれるバラード。Amberの優しい声と言葉の魅力が引き立つ。
”Problems”はAmberの内面の強さが表現されたような一曲でシンプルさの中に力強さが感じられます。
”Doin’ Me”は、タイトル通り“自分らしく生きる”ことを肯定するポジティブなアンセム。軽快なビートと跳ねるようなリズムが心地よく、アルバムの中でもスムーズなテンポで展開する開放感のある一曲だ。
アルバムのラストを飾る”Pretty Idea”は、この作品全体を柔らかく包むようなアコースティック曲。Amberの声も、柔らかくアルバム全体を優しく締めくくってくれる。
『Pretty Idea』は、Amber Markの愛のかたちを描いたアルバムだ。ジャンルを超えたサウンドと個性的な楽曲たちは、それぞれに異なるムードを持ちながらも、全体として見事に調和している。聴くたびに新しい出会いがあり、夜の静けさに寄り添うバラードから、心を解き放つようなポップチューンまで、Amber Markの音楽は、聴く人の心の奥にそっと触れてくる。

Amber Mark – Let Me Love You (Official Music Video)

90年代の映画を思い起こさせるファッションと、独自のセンスが光るMV!
「なぜ、あなたは愛されることを拒むの?」
Amber Markの新曲『Let Me Love You』は、そんな問いかけから始まる、自分への愛の感情の渦まくさまを現したMVになっています。ダンサブルで、どこかマイケル・ジャクソン的なシャウトを織り交ぜながら、ミッドテンポなサウンドとスムーズなボーカルが曲を盛り上げていく。
MVでは、まるで90年代のR&Bビデオや映画を現代にアップデートしたような、懐かしくも新しい感覚に陥る。 ダンサー、アスリート、ドラァグクイーン…多様な“愛のかたち”が、Amber Markの声にのってスクリーンを駆け巡る。

様々な人たちがオーディションを受け、自己表現の中に“愛”を映し出していく。そんな、視覚と感情がリンクする素敵な一曲だ。

Amber Mark – Don’t Remind Me feat. Anderson .Paak (Official Music Video)

Amber MarkとAnderson .Paakのコラボ曲で、グルーヴ感のあるAnderson Paakが得なソウルを感じさせるサウンドが魅力の一曲で、70〜80年代のレトロな雰囲気と現代的なR&Bが融合した作品です。Amber Markは、セクシーな歌声だし、このMVではその魅力的なセクシーな雰囲気をより引き立てています。不思議な世界観のMVなのですが、幻想との決別という意味らしく、どこか不思議な雰囲気が面白いMVになっています。

彼女のアルバムも聞いてみたくなりました。ニューヨーク在住のシンガーであり、R&Bだけを中心に魅力的な楽曲を聞かせてくれています。これ以外の楽曲でも魅惑的な低音ボイスでSmooth楽曲で、R&BやHIPHOP的なサウンドで聞かせてくれます。