しなやかに揺れるファルセット DESTIN CONRAD – KISSING IN PUBLIC

DESTIN CONRAD の「KISSING IN PUBLIC」は、スマートで静かなセクシーさがゆっくりと広がっていく一曲だ。 流れるようなビートの上で、 彼の少し上ずったファルセットがふわりと漂う。 甘さと儚さが同居したその声は、 聴くほどに癖になっていく。中性的でしなやかなセクシーさも同居している。

曲全体に漂うのは、 “誰かを想う気持ち”のまっすぐさ。 その感情を、飾らず、ただ自然に歌っている。 だからこそ、余計な説明がいらないほど心に届く。

MVは、曲のムードをそのまま映像にしたような美しさがある。柔らかな光に包まれた部屋で静かに佇む姿から、外の空気の中でしなやかに踊るシーンへと移り変わる。挑発的というより “しなやかで強い”。 後半にかけて見せるダンスは、 曲の流れと完璧に重なり合い、 見る者の胸をぐっと掴んでくる。

「KISSING IN PUBLIC」は、 セクシーでありながら静かで、 ダンスの美しさが曲の余韻をさらに深くする。 今もっとも注目されている新人のひとりとして、 これからの作品が楽しみでならない。

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夜に揺れる官能のビート Justine Skye – Thong

Justine Skye の「Thong」は、夜の空気をそのまま閉じ込めたような一曲だ。
セクシーさを上品に昇華した歌とダンスが、ゆっくりと流れていくようなMVになっていて、浮遊感のある心地よさが、聴いていて耳にすっと馴染む。
心地よいビートが静かに脈打ち、 その上を彼女の柔らかい声がゆっくりと滑っていく。 派手さはないのに、耳に残る余韻が長い。何よりサビに向けてのメロディーが静かなのに癖になっていく素晴らしい楽曲です。

タイトルの“Thong”は、なんていう直接的な言葉のようでいて、 Justine の歌い方はどこか上品で、 “誘惑”よりも“自信”を感じさせる。

MVは、光と影が揺れる夜の世界。ビルの照明が不規則に点滅するところも妖艶さを増している。 Justine Skye の妖艶な表情、 そしてポールダンサーのしなやかな動きが、 曲の持つ官能性を静かに浮かび上がらせる。 過剰な演出はなく、 ただ“夜のムード”だけがゆっくりと広がっていく。

「Thong」は、 身体性と静けさが同居する、 Justine Skye らしい大人のR&Bだ。

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静かに息づくソウルの記憶 JANE HANDCOCK – Can’t Let Go

カリフォルニア州のオークランド出身ベイエリア出身のシンガー/ソングライター、JANE HANDCOCK。
彼女の音楽には、“過去のソウル”と“今のR&B”が自然に同居している。
「Can’t Let Go」は、バランスがもっとも美しく現れた一曲だと思う。

ビートはシンプルで、余白が多い。
その静けさの中で、低く響くクールなシンセベースがゆっくりと空気を震わせる。
丸くて温かいのに、現代的なHIPHOP的な低音。
この揺れが、曲全体の呼吸を決めている。JENEの歌もゆったりと包み込んでくれる。元恋人との逢瀬から抜け出せないそんな気持ちを歌っているが、そのまっすぐな言葉が聞き手に届きます。

そしてサビに入ると、ふわりとストリングスが重なる。
その“チャチャッ”と短く跳ねるような入り方が、
思わず Bobby Caldwell「What You Won’t Do For Love」 を思い起こさせる。
メロディーはまったく違うのに、
コードが切り替わる瞬間のストリングスのアクセントだけが
あの曲の甘さと浮遊感をそっと呼び戻す。

サンプリングではない、静かで、もっと控えめな“構造の引用”。
JANE HANDCOCK が持つソウルの記憶が、
現代のR&Bの中で自然に息をしているような感覚だ。

MVは、曲の空気をそのまま映像にしたような静かな世界。
車を走らせ、車の前で気持ちよさそうに歌うJENEの表情に引き込まれていきます。

「Can’t Let Go」は、
過去のソウルを知る人には懐かしく、今のR&Bを聴く人には新しく響く。
その境界線に立ちながら、JANE HANDCOCK は歌っていく。

彼女のアルバムはこの曲以外にも素晴らしい楽曲がたくさんあります。

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“静かな浮遊感をまとったR&B — ICONIXX『Paper Planes』

ICONIXX は、ロサンゼルスを拠点に活動する Pop/R&B ガールグループ。
Harley、Shayah、Tia、Tyra の4人が持つ柔らかい声質と、どこか“音の余白”が魅力のユニットだ。
Tia、Tyraと日英バイリンガルのメンバーも在籍していて、グローバルな感覚とそっと滲む感情が自然に同居している。

「Paper Planes」は、サビのメロディーが心地よい中に様々な繊細さと力強さが同居した彼女たちの持ち味が美しく滲み出る一曲だ。ミニマルなビートの上に、シンセと深めのベースがゆっくりと重なり、夜の空気のような冷たさと、体温の残る余韻が同時に漂う。ボーカルは息を多めに含んだウィスパー寄りの歌い方で、語尾を強く閉じず、ふわりと溶けるように処理されている。その柔らかい声が、紙飛行機の比喩と自然に重なり、コントロールを失うような揺らぎを音として表現している。サビに受け手の力強さも感じることができるボーカルが素晴らしい。
恋に溺れていた過去を振り返りながら、まだどこかで揺れてしまう心を“紙飛行機”に重ねて描く。
軽く舞い上がるけれど、風に流されればすぐに形を崩してしまう——
その壊れやすさが、曲全体に静かに漂っている。

MVは暗い夜の部屋の中で進んでいく。
ネオンの光がゆっくりと揺れ、メンバーは男性ダンサーと寄り添うように踊りながら、
MVでは画面を揺らしながら、揺れる心がふっと浮き上がる瞬間や、
逆に落ちていくような不安をそっと映し出している。
日本語がちょっと出てきたりするところはびっくりします。

ICONIXX の歌声はセクシーでありながら、どこか柔らかく、その中に温度を持っている。
耳元でそっと囁くように感情を伝えてくる。
恋の余韻や、まだ手放しきれない想いを、静かに、丁寧にすくい上げている。

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2BYG – Wassup – Vocal Groupとしての復権を決定づける一曲

ついにリリースされたアルバムのシングルカット「Wassup!」。これが最高にかっこいいダンサブルなR&Bになっています。2BYGのシングルの中でも一番好きな曲といっていいほど完成度が高い。

✨ 久々に現れた“本格派”男性R&Bボーカルグループ

ここ数年、R&Bの世界でしっかりと“歌”で勝負する男性ボーカルグループは本当に少なくなってしまった、思い浮かぶのは WonMor、Sentury、No Guidance くらいで、どれも貴重な存在だ。女性ボーカルグループの復刻とともに ここ数年で少しずつ”あの頃の匂い”を感じさえるグループが増えつつある中、 2BYG(To Be Young & Gifted) は、“歌で魅せるグループ”の復権を感じさせる数少ない存在だ。
彼らは テキサス・フォートワース出身の4人組(Matt Brown / Touré / Nixx / KD)で、高校時代のタレントショーをきっかけに活動を始め、 教会で育ったメンバーが多いことから、ゴスペル由来の声の強さとハーモニー感覚がそのままグループの核になっている。 Def Jam からのリリースという点も含め、2020年代後半にこうした“正統派R&Bボーカルグループ”が出てくること自体が嬉しい驚きだ。

🎶 圧倒的なコーラスワーク

「Wassup」でまず耳を奪われるのは、やはり極上のコーラスワーク。 4人それぞれの声質がしっかりと立ちながら、重なった瞬間に生まれる厚みと滑らかさは、近年のR&Bシーンでもなかなか出会えないレベルだ。 単にハモるのではなく、声の表情でグルーヴを作るタイプのコーラスで、2000年代の名グループたちを思い出すような懐かしさがある。
この“Y2Kの甘い香り”が、曲全体の魅力をさらに引き立てている。

🕶️ Y2Kの香りをまとったモダンR&B

トラックはモダンでダンサブルなのに、どこかY2Kの甘い香りが漂う。 メロディの運び方やコーラスの入れ方に、2000年代R&Bの“あの感じ”がふっと蘇る瞬間があって、R&B好きにはたまらない。 それでいて古さはなく、2026年の空気感に馴染むのが2BYGの魅力だ。
特にMVでは、曲の持つグルーヴとコーラスの美しさを引き立てながらも、90年代~2000年代のボーカルグループが持つちょっとした空気感をうまく表現していて、ダンスもあえてそれほどセクシーに寄せすぎず自然な色気を残した演出で曲の魅力を引き立てている。

🔥 2BYGの魅力が最もストレートに出た一曲

アルバムの中でも「Wassup」は、彼らの強みが最もわかりやすく表れた曲である。 コーラスの美しさ、グループとしてのまとまり。 “ボーカルグループってやっぱりいいな”と素直に思わせてくれる、そんな一曲。

まずはぜひアルバムをしっかりと聞いてほしい!これほどに濃厚なコーラスワークを見せてくれる2BYGのアルバムはどの楽曲も素晴らしい。これはまた後日レビューしたいと思う。

2BYG Official Site(Def Jam / UMG 管理) https://2byg.lnk.to/TheYearbook
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